捻挫は、関節に無理な力が加わることで靭帯や周囲の組織が損傷するケガです。特に足首や手首に多く発生します。適切に対処することで痛みを軽減し、早期回復を促すことが可能です。以下では、捻挫時の具体的な応急処置とその後のケアについて詳しく説明します。
1. 捻挫の応急処置:RICE療法
捻挫した直後は、RICE療法を行うことが重要です。これは、以下の4つの手順を指します。
R: Rest(安静)
- 捻挫した部位を動かさないようにして、負担をかけない。
- 無理に動かしたり歩こうとしないことが重要です。
I: Ice(冷却)
- 捻挫した部位を冷やすことで、腫れや痛みを抑えます。
- やり方:氷をビニール袋に入れ、タオルで包んで患部に20分程度当てる。
- ※直接皮膚に氷を当てると凍傷のリスクがあるので注意。
C: Compression(圧迫)
- 包帯やサポーターで患部を軽く圧迫することで、腫れを防ぎます。
- 注意点:きつく巻きすぎないようにする。血流が止まると逆効果です。
E: Elevation(挙上)
- 捻挫した部位を心臓より高い位置に上げて血流を抑え、腫れを軽減します。
- 例:足を捻挫した場合、クッションや枕で足を高くする。
2. 応急処置後のケア
応急処置をした後は、以下のように段階的なケアを行います。
48~72時間以内
- 冷却を続け、患部を安静に保つ。
- 痛みが強い場合は、市販の痛み止め(アセトアミノフェンやイブプロフェンなど)を使用することも検討。
3日目以降
- 腫れが引いてきたら、温めて血流を良くし、回復を促します。
- やり方:温湿布や温かいタオルを使用。
リハビリ開始
- 痛みが和らいできたら、ストレッチや軽い運動を行い、関節の柔軟性や筋力を回復させます。
- 無理をせず、少しずつ運動量を増やしましょう。
3. 注意が必要なケース
以下のような場合は、すぐに整形外科や整骨院を受診してください:
- 痛みや腫れが引かない。
- 関節が不安定でぐらつく感覚がある。
- 骨折が疑われる場合(痛みが激しく、関節を動かせない)。
4. 捻挫を予防するポイント
- 適切な靴の着用:足に合った靴を選び、特にスポーツ時はサポート力のある靴を使用する。
- ストレッチと筋力トレーニング:運動前に準備運動をし、靭帯や筋肉を強化する。
- 不安定な地面を避ける:慣れない道や凹凸のある場所では慎重に歩く。
捻挫は適切な応急処置とケアを行うことで、痛みを軽減し、早期回復が可能です。特にRICE療法をしっかり実践することが重要です。ケガをした場合は無理をせず、ご相談下さい。